2024年8月21日水曜日

マウスガード


こんにちは。院長の佐倉です。

8月も終盤ですが、

まだまだ日中の暑さは油断ができません。

熱中症への警戒はもちろんのこと、

この時期は夏の疲れから来る体調不良にも

気をつけたいところです。


「歯が痛む」「歯がしみる」といった

お口の症状がでた場合には、

どうぞお早めにご来院ください。



さて、先日までパリオリンピック

世界中が熱狂していましたね。

日本は金メダルを20個獲得し、

盛況のうちに8月11日に閉会しました。




選手団の皆さん、感動をありがとうございました。

ちなみに運動や仕事などに必死に取り組む姿を

「歯を食いしばって○○を頑張る」

と表現することがあります。


この言葉からも分かるように、

歯科とスポーツの関係といえば

スポーツマウスガードが一番に挙げられます。




1 そもそもマウスガードとは? 


マウスガードは、大切な歯を

スポーツ中に起こる事故などから防ぐための

いわばプロテクター(安全具)です。


装着は上顎にするのが一般的です。

強い衝撃から歯を守るため、

高性能な衝撃吸収素材でできています。


コンタクトスポーツ以外でも

球技やスキーなど

歯や口を守るために積極的に使用しましょう。


なお一般的にはマウスガードと呼ばれますが、

ボクシングではマウスピースと呼ぶことが多いです。



2 マウスガードの歴史


世界最古のマウスガードの歴史は、

1892(明治25)年頃の英国に遡ります。


ロンドンで開業歯科医をしていた

ウォルフ・クローゼ氏がボクシング選手の求めに応じ、

ゴムを用いて手作りしてあげたのが最も古い記録です。


そのころのボクシング選手は、

当然マウスガードなど装着せず試合を行っていました。

歯を折ったり、顎の骨を折ったりするのは日常茶飯事。

脳の障害なども頻回に起こし、

死亡してしまう人までいたそうです。


そのためボクシング選手達が

パンチの衝撃を弱めるため、

上の歯と下の歯の間にゴムを入れたらどうかと考え、

歯科医師に依頼したのが始まりでした。


続いて米国でも1916(大正5)年から作られるようになり、

その後日本にも伝わりました。

最初に日本でマウスガードが作られたのは

1925(大正14)年といわれています。

歯科医師である大久保信一氏が

やはりボクシングの選手に作ってあげたそうです。



3 マウスガードはどのようなスポーツをする時に

装着するべきか


マウスガードの着用がルールで義務付けられているのは、

キックボクシング、ボクシング、

アイスホッケー、アメリカンフットボール、

インラインホッケー(ジュニア)、ラクロス(女子)、

空手道(一部、他)、ラグビー(中学生、高校生、他)、

テコンドー(世界テコンドー連盟)などです。


義務付けられていないとはいえ、

中学生や高校生では

バスケットボール、野球など球技での

外傷も多くなっています。

そのため、強い衝撃が考えられるスポーツでは

マウスガードを装着するのが望ましいといえます。



4 マウスガードの種類


一口にマウスガードといっても

様々なデザインやカラーのものがあります。

また素材の種類も豊富です。


しかし大まかにカテゴライズすると、

既製マウスガード

カスタムメイドマウスガードの 2 種類に大別できます。


既製マウスガード

スポーツ用品店で売られているもので、

実際に見たことがある方も多いのではないでしょうか。

海外からの輸入物を中心に、

色々なスポーツメーカーから出されています。

価格も手頃で、数千円程度で購入できるものが多いです。


比較的廉価に買い求めることができるため、

コスト面から既製マウスガードを

第一選択する方も少なくありません。


ただ、安かろう悪かろうではないですが、

「思っていたようにフィットしない」

など、既製マウスガードの

装着感に不満を覚えるアスリートの方が

かなりいらっしゃるようです。


その点、カスタムメイドマウスガードは、

歯科医師や歯科技工士がアスリート一人ひとりの

口内状況をチェックし、

歯やお口にピッタリ合うように製作するものです。


「歯のプロ」が丁寧に調整を加えて作るため、

快適性・フィット感・かみ合わせなど

あらゆる点で優れ、

運動・スポーツの妨げにならない利点があります。


ただし、料金は保険が適用されないため、

自費扱いとなります。

ただ日頃からスポーツをする方であれば、

できれば自身の安全のために

適合が良く専門的に調整された

マウスガードを装着するのが理想です。


また、永久歯が生え揃う前の小さなお子さんや

歯列矯正をしている場合などは

マウスガードを装着したい時はまず

歯科医師に相談しましょう。



5 一人ひとりの歯にフィットする

「カスタムメイドマウスガード」について

詳しく知りたい


カスタムメイドマウスガードは、

まず歯科医師が精密な診察をし、

一人ひとりのお口の歯型を取り、

口腔内や歯並び、身体の発育状態、

参加競技種目といった情報から

作り上げるものです。


また装着した後も調整が必要なので、

定期的に歯医者へ行く必要があります。


最近はネームやロゴ、背番号などを

組み込むことでオリジナリティあふれる

デザインにすることも可能です。


自分だけの個性的なデザインにすることが可能で、

なおかつ外傷予防に優れたマウスガード

カスタムメイドマウスガードです


マウスガードについてより詳しく知りたい、

自分専用のマウスガードを作りたいと思っている方は、

お気軽に当院へご相談ください。



【医院からのお知らせ】

9月17日火曜日は

近代口腔科学研究会出席のため休診となります。

振替で19日木曜日午前のみ診療します。

26日木曜日も一日診療します。



 

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佐倉歯科口腔クリニック
〒330-0856 埼玉県さいたま市大宮区三橋2-19-1
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