2024年3月18日月曜日

口腔機能低下症

こんにちは。院長の佐倉です。

3月14日はホワイトデーでしたね。

皆さんはクッキーや

キャンディをプレゼントしたり、

バレンタインのお返しに貰ったりしましたか?


甘いものを食べたあとは、

むし歯のリスクが高まります。

いつまでも美味しくスイーツを楽しめるよう、

食後の歯みがきは欠かさずしましょう。




さて、この度、当クリニックでも

舌圧測定器とグルコセンサーを購入し、

口腔機能低下症の検査ができるようになりました。


皆さんは「口腔機能低下症」という言葉を

聞いたことがありますか?


まだあまりなじみがないかもしれません。

しかし、「この頃ちょっと食べ物が飲み込みにくくなった」

「口の中が乾きやすくなった」

といったような症状に、

思い当たる節はありませんか?


そうした症状が、

まさに「口腔機能低下症」に含まれるものです。


今回は、とっても身近ながら、

今一つよくわからない

口腔機能低下症について、

わかりやすくお伝えしたいと思います。


そもそも口腔機能低下症というのは、

いったいどんなものなのでしょうか?

どんな症状が出るのでしょうか?


実は、一口に「口腔機能低下症」といっても、

さまざまな症状があります。


例えば、以前と比べて

・食べ物が噛みづらい

・食べ物が口に残ってしまうようになってきた

・食事の時、むせやすくなった

・薬を飲みにくくなってきた

・口の中が乾く

・滑舌 が悪くなってきた

・硬いものが食べにくい

・食事の時間が長くなってきた


といった症状が、

口腔機能低下症の代表例です。

案外身近で、よくある症状のようにも

感じられることでしょう。


こうした症状からわかるとおり、

「口腔機能低下症」とは

口の中のさまざまな機能が

低くなってきている症状の病気のことです。


そう、口腔機能低下症は

私たち誰もがかかりやすく、

注意が必要なものなのです。


また、口腔機能低下症は、

なにか具体的な症状のことのみを

指すものではありません。


上にあげた症状はともすると

バラバラなものに見えますが、

全体的にみて口の中の機能が

下がってしまっている状態にあることを

トータルにとらえ、それらをまとめて

「口腔機能低下症」と言うのです。



●口腔機能低下症になる原因ってなに?


そうしますと気になるのは、

口腔機能低下症を引き起こす原因です。

症状も多岐にわたるため、

原因もいろいろと考えられるのです。


まずいちばんの原因は「加齢」です。

年齢を重ねると、口の中の

「感覚」や「咀嚼」、

「飲み込み」「唾液の分泌」などが

徐々に低下してきます。


そうしたひとつひとつが、

口腔機能低下症の症状を起こしていきます。


もちろん、虫歯や歯周病などで

歯を失ったり、具合が悪くなったり、

義歯が合っていなかったり

といったことも症状の

原因になっていきます。



日ごろの歯みがきなどのケアが

行き届かないと、口の中の環境が

悪くなっていきます。

また、全身のさまざまな病気によっても

口の中の機能は低下しやすくなります。


それ以外にも、何かの病気のために

投与された薬の副作用や、

栄養が行き届かない状態なども関係してきます。


つまり口の中の機能低下は、

さまざまな要因が複合的に影響してきます。


生活全体、自分の体調や

健康管理といったものへのケアと、

口腔機能へのケアは

密接に結びついているのです。



●油断禁物!口腔機能低下症が進むと・・・


しかし、「ただ口の中が

乾きやすくなっただけでしょ」とか、

「滑舌が悪くなっただけでしょ」などと

思ってはいませんか?


口の中の機能が低下することは、

決して軽く見てはいけません。


口腔機能低下症が進行すると、

全身的な健康が損なわれていきます。


そのままにしておくと、

なにより食べることが楽しくなくなり、

外出も楽しくなくなって

人との交流も少なくなり、

いっそう外出しなくなってしまいがちです。


歯が悪くなると、

噛み応えのあるものが食べられなくなり、

柔らかい炭水化物を多く摂る様になります。

タンパク質を多く含む肉を食べなくなり、

ひいては筋力が減り、体力も弱っていきます。

筋肉が落ちると日常的な動作に支障をきたし、

歩いたり、階段を上るのが辛くなり、

外出もさらに減っていきます。


このように、お口が弱ってくることは、

全身が弱ってくることに直結し、

日常生活に支障を

きたしてしまいかねないのです。


口の中の機能低下があまりに進行してしまうと、

もはや元に戻ることはできません。


口腔機能低下症は

自分が気が付かないうちに進行します。

症状のある方は勿論ですが、

症状のない方でも65歳を過ぎたら

定期的な検査をして

早め早めのケアをお薦めします。



[医院からのお知らせ]

4月15日(月)は

近代口腔科学研究会出席のため、

臨時休診とさせていただきます。





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佐倉歯科口腔クリニック
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